先日、朝10時15分に紳士がご来店。
「ここで10時30分に待ち合わせをしています。」
「50年ぶりに大学の一つ上の先輩に会っていただく約束をしてね・・。」
でも、待っても、待っても、来られない・・。
で、私 「あの・・ほんとにうちですか?」
「10時30分ですか?」と。
「でも昨日電話をして、10時か11時にしようと、
中をとって10時30分にブーケで。って言われたんで間違いないはず」
と、おっしゃる・・。
待ち時間にたくさんお話を聞かせていただきました。
「最近、テレビで運動部の体罰が騒ぎになっているけど、
ああいうニュースを見るたびに思い出すことがあってね。
立〇〇大学の野球部だったんだけど、あの頃の運動部はそれはもう厳しくてね。
先輩、後輩の間でもすごかったんだよ。
一つ歳が違うだけで、それはもう、神様みたいなものだったんだから・・。
今日は大学の野球部の時代に私をいつも助けてくれて、本当にお世話になった先輩に
50年ぶりに会っていただくんだよ。ほんとに、ほんとによく助けて頂いたんだよ。
あの頃のお礼をいいたくて・・。ずっと心残りだったから・・」
もう12時です・・。
「電話をかけてみたらどうですか?」
(やっぱり先輩なので、まだか?的な電話はしにくいんでしょうか・・。)
私が最初におかけして、次にお客様が、
…15分後、笑顔で無事ブーケに先輩が到着!
「忘れてた忘れてた!」
あらこの方、お得意様でしかも同級生のお父さん!立○○大学!?びっくり!
2時間弱も待たれていたのに、さすが先輩、後輩・・。
「先輩、お久しぶりです!今日は来ていただき、ありがとうございます!」
「先輩にお礼を言いたくて、50年言えずにいました。
あの頃、私はたくさん助けて頂きました、本当にありがとうございました。
ずっと持っていた、心のわだかまりがスーッと流れました。
これで、心置きなく、私はいつでも死ねます。
これから先何があるかわからない歳なので。」
(あ、私、盗み聞きしてるわけではございませんよ。会話に混ぜていただいたりしたんです。)
先輩の方も涙ぐみ・・。もちろん私も涙ぐみ・・。
父に聞くとこの先輩、大学の時、野球部でいざこざがあって、キャプテン?だったので責任をとって退学されたとか・・。
このお二人に、その時の野球部に、何があったのかは詳しくは知りませんが・・
「私も先輩が辞められた後、野球を辞めました。」
お二人、人生のお話に。
お二人がその後、野球にどういう風にたずさわってきたか・・や、
子供さん、お孫さんのお話と・・。
それはもう会話が止まらないご様子。
なんだか、そんな場所にうちを選んでいただいて、しかもそんな素敵な再会を私まで共有させていただいて、
とても感動したので、
お二人に許可を得て、この素敵な再会をご紹介させて頂きました。
ありがとうございました。そして、これをきっかけに末永いおつきあいを・・。
余計なお世話な感じのデザート…
お店をしているとこうして、いろんなドラマをたくさん見させていただき、
ありがたく感じます。
素敵です。